7.1 デフォルト環境での日本語入力

この節では日本語入力について学習します.

入力状態

7_1_a2
デフォルト環境では,「英字入力」「ひらがな入力」「カタカナ入力」と呼ばれる3つの状態があります.「英字入力」では,キーに書かれた文字がそのまま入力されていきます.「ひらがな入力」は,ひらがなや漢字など,通常の日本語入力に用います.「カタカナ入力」は,長いカタカナ語を入力するときなどに使います.
現在の入力状態は,画面右上のメニューバーにある入力状態アイコン(上図赤枠)で確認できます.

  • 7_1_b_abcのようなアイコンであれば,英字入力状態になっています.スペースキーの左にある「英数キー」hhk を押せば,いつでもこの状態になります.
  • 7_1_cのようなアイコンであれば,ひらがな入力状態になっています.スペースキーの右にある「かなキー」kana を押すことで,この状態になります.
  • 7_1_dのようなアイコンであれば,カタカナ入力状態です.で,この状態になります.

または,入力状態アイコン(上図赤枠)をクリックすると現れる次のメニューから選択することで,入力状態を切り替えることもできます:
7_1_e
これらの操作ができない場合は,次節 hwb7.2 デフォルト以外の入力ソース を参照してください.

cautionMac OS Xにはライブ変換という,変換を自動的に行う機能があります.ライブ変換のON, OFFの切り替えは以下の赤枠の部分をクリックして行います.チェックが付いている時にはライブ変換が有効となっています.以降の説明ではライブ変換をOFFとすることが前提となっていますので,自分のライブ変換の設定を確認しておきましょう.
ライブ変換

かな文字の入力

漢字を入力する前に,ひらがな・カタカナの入力について説明します.英数字の入力は既にhwb5.2 キーボード で学習しているとします.
かな文字の入力方法には,「ローマ字入力」「かな入力」の2つの方法があります.かな入力では,英数字が書かれているキー1つ1つにかな文字が割り当てられており,各かな文字に対応するキーを押していくことで入力していく方法です.一方,ローマ字入力は,その名の通りローマ字を用いて入力していく方法で,こちらの方が一般的に使われています.
教育用計算機システムでは初期設定がローマ字入力となっていることもあり,ここではローマ字入力について,mi を使って説明します.
mi を起動し(hwb5.2.1 キーボードを使ってみましょう),入力状態をひらがな入力に切り替えて,キーボードで次のように打ち込んでみてください:

toukyoudaigakukyouyougakubu

すると,下図のようにひらがなが表示されるはずです.うまくいきましたか? enter キーを押すと確定されます.
ひらがな入力
カタカナ入力もほとんど同じです.入力状態をカタカナ入力に切り替えて,

kyouikuyoukeisankishisutemu

と入力すれば,下のようにカタカナが入力されます.
カタカナ入力

特殊記号の入力

  • 長音記号「ー」を入力するには,bu-tsu(ブーツ)のように -(ハイフン)をうちます.
  • 促音「っ」は,komitto(コミット)や matti, macchi(マッチ)のように,子音の文字を続けることによって入力できます.単独で入力したい場合は,下の小書きの文字のように xtu, xtsu(っ)のように入力します.
  • その他の小書きの文字は,普段は faito(ファイト)や shu-to(シュート)のようにローマ字入力の通りで問題ありません.その他の「ぁ」「ぃ」などを単独で入力したい場合は,xa, la(ぁ),xya, lya(ゃ)のように x, l を使います.なお,カタカナには xka(ヵ),xke(ヶ)もあります.
  • 撥音「ん」は,その後に子音がくる場合は panda(パンダ)のように n で入力できます.しかし,後に母音が続く場合は,ナ行と区別するために,shinni(真意)と打たないといけません.shini だと,「しに」となってしまいます.また,単語が「ん」で終わる場合も,udonn(うどん)のように重ねる必要があります.
  • 句点「.」,読点「,」,鍵括弧「」はそれぞれ . , [ ] のキーを押してください.二重鍵『』は, [ ] で入力できます.
exercise以下の欄の左に書かれた単語を右の欄に入力してみましょう.下の採点ボタンを押すと正しく入力できたかどうかが判定されます.

はっぴ (1)
ブーツ (2)
ファイト (3)
あんい (4)

漢字の入力

漢字を入力するには,ひらがなで読みを入力し,次に space キーを押して漢字に変換します.mi を起動して,以下のように入力してみてください.
読みの入力
次に space キーを押すと,今入力した部分が漢字に変換されます.
漢字変換の例
うまく変換できていれば,enter キーを押して確定させてください.
一回 space キーを押すだけで希望通りの漢字に変換される保証はありません.例えば,この例の変換が次のようになってしまったと仮定します.
間違った変換の例
このような場合は,まず「供用」のところまで右矢印キー aright を使って移動します.「供用」のところの下線が黒くなればよいです.
文節の移動
そして,この部分の漢字を変えるために何回か space キーを押して希望の漢字に変換します.
漢字変換
 

文節の編集

先ほどの「東京大学教養学部」の例では,一度 space キーを押した時点で自動的に「東京大学」「教養」「学部」と文節に分割されました.自動的に文節に分割し,各文節ごとに漢字変換が行われているのです.
しかし,自動では文節の分け方がうまくいかないこともあります.そのような場合は,ユーザが手動で正しい文節の分け方を指定しないといけません.例えば,「こまばとしょかん」を変換したところ,次のように分割されてしまったとします:
間違った文節
このように文節の分け方がおかしい場合,shift キーを押しながら矢印キーを押すことで,各文節の長さを変更できます.この例では,まず「戸」の文節へ, aright を押して移動し,そこで を何回か押すことで,「図書館」全体を一つの文節にすることができます:
正しい文節
正しく文節に分けられたら,各文節ごとに,正しい漢字を変換し,よければ enter キーを押します.

exercise以下の欄の左に書かれた文を右の欄に入力してみましょう.下の採点ボタンを押すと正しく入力できたかどうかが判定されます.

今日麩の味噌汁 (1)
恐怖の味噌汁 (2)
開かずの小屋 (3)
あカズノコや (4)
ここで履物を脱ぐ (5)
ここでは着物を脱ぐ (6)