14.1 ホスト名とドメイン名

ここではコンピュータに付けられた名前, ホスト名とドメイン名について学びます. ネットワーク関係のコマンドを使うときには, 他のコンピュータの名前を指定する必要があるからです.

ネットワークにつながったコンピュータは名前を持っています. その名前はホスト名と呼ばれたりマシン名と呼ばれたりします. 今使っているコンピュータの名前を知りたければ, 例えば hostname コマンドで調べることができます. Dock からターミナルを起動し,以下のように入力します.

prompthostname return2 ca00000.ecc.u-tokyo.ac.jp

このコンピュータは, ca00000.ecc.u-tokyo.ac.jp というホスト名を持つことが分かりました. (実際にはこのようなコンピュータはありません.)

このようにいくつかの名前を "." で区切って並べた形の名前を, ドメイン名といいます. ドメイン名は,

hoge@mail.ecc.u-tokyo.ac.jp
http://www.ecc.u-tokyo.ac.jp

等のように,メールアドレスやURLの中で見かける事も多いと思います.

ca00000.ecc.u-tokyo.ac.jp というドメイン名は, ca00000 という名前の後に ecc.u-tokyo.ac.jp というドメイン名を付けた形になっています. これは ecc.u-tokyo.ac.jp の中の ca00000 という意味です. 最後の jp は日本であることを示しています. acは学術・教育機関であることを表しています. その次のu-tokyoは東京大学を表しています. その次の ecc は教育用計算機システムのドメインを表しています. 木構造になっており右に行くほど根に近づきます. このような形で,世界中にあるネットワーク上のコンピュータを指定することができます.

しかし, ca00000.ecc.u-tokyo.ac.jp という名前は長くて不便です. 同じ小さいネットワーク(ローカルエリアネットワーク)上のコンピュータからだと, ca00000 と言っただけでそれがどのコンピュータであるかはすぐにわかるでしょう. そこで,このように短い形のホスト名も使えるようになっています. たとえば, 封筒に「鈴木」と書いただけでは郵便は届きません. どこの鈴木なのかちゃんと住所を書く必要があります. しかし,小さい部屋で鈴木が一人しかいない場合は単に鈴木と呼べば分かります. そのようにコンピュータの名前も, 長い名前と短い名前を使い分けます.

同じドメイン(ecc.u-tokyo.ac.jp)上のコンピュータから ca00000 というコンピュータを呼ぶときには, コンピュータが属するドメインの名前を省略して, ca00000 だけで大丈夫ですが, 他のドメインから ca00000 というコンピュータを呼ぶときは ca00000.ecc.u-tokyo.ac.jp と呼んでやる必要があります.