13.4.3 カレントディレクトリの変更

カレントディレクトリを変更するには cdコマンド(change directoryの略)を使います. cdコマンドはパラメータとして変更後にカレントディレクトリにしたいディレクトリの名前を指定します. また,カレントディレクトリを変更することを,"ディレクトリを移動する"と表現する事があります.以下の説明では"移動する",という表現も用います.

promptcd ディレクトリ名 return2

具体的な例で見ていきましょう.

既に説明したように,ファイルシステムは木構造となっています. ですので基本的には根元からたどって全ての階層を示すことによってディレクトリを指定できます.例えば, /(ルートディレクトリ) の下の home01 の下の g999999 というディレクトリならば /home01/g999999 として指定します.

ここでは, 例として /usr/bin というディレクトリに移動してみましょう,

promptcd /usr/bin return2

この結果, カレントディレクトリは以下のように変わります.

promptpwd return2 /usr/bin

さらに /usr というディレクトリにも移動してみましょう.

promptcd /usr return2 promptpwd return2 /usr

うまく移動できましたか?

あるディレクトリに対して, ひとつ上の階層のディレクトリ(つまり,そのディレクトリが入っているディレクトリ)のことを親ディレクトリと呼びます.親ディレクトリに移動して, また戻るという操作をしてみます. 親ディレクトリはダブルドット(..)で指定します.カレントディレクトリの親ディレクトリに移動するには以下のように入力します.

promptcd .. return2

caution なお, 場合によっては移動先のディレクトリが存在してもカレントディレクトリの移動ができない場合があります. それにはパーミッションが関係しています.パーミッションについては,related_s13.4.13 パーミッション以降で説明します.

Finderにおいて,上記に相当する操作は,review_s13.3.3 フォルダ間の移動に説明があります.

exercise

教育用計算機システムのiMac端末のコマンドラインにおいて,カレントディレクトリを/mnt/HWB/exerciseに変更してみましょう.ここのディレクトリには,ファイルシステムの操作の練習のためのディレクトリやファイルを作成してあります.

上で習ったようにカレントディレクトリを変更するには,cd /mnt/HWB/exercise return2 と入力します.

次のうち,/mnt/HWB/exerciseのディレクトリに置いてないファイル(またはディレクトリ)はどれでしょう.

(1)
  • taro
  • ichiro
  • hanako