19.8.1 共通鍵暗号化方式

データを暗号化,復号化する際に用いる小さなデータを「鍵」といいます.鍵は,たとえば,数字や文字の列などでできています.

共通鍵暗号化方式とは,暗号化に用いる鍵と復号化に用いる鍵が同一であるような方式の暗号化のことをいいます.

AさんがBさんにデータを送る際は,AさんとBさんは,あらかじめ鍵を安全な方法(たとえば,直接会って手渡すなど)で渡すなどして,同じ鍵を共有しておきます.Aさんは,その鍵で暗号化して,データをBさんに送ります.Bさんは,同じ鍵で復号化して読むことができます.AさんとBさん以外に鍵を持つ人はいないので,データを安全に送ることができます.

暗号化された情報を読むには,鍵が必要ですが,暗号化の方式や鍵が単純だと,鍵を持ってない人であっても,適当にいろいろな鍵を試して,暗号化された情報を読めてしまうことが起こります.暗号化の方式が十分複雑で,いろいろな鍵を試すのに,十分長い時間(たとえば何百年)かかるということであれば,その暗号化の方式は,安全といえることになります.

共通鍵暗号化方式では,暗号文の受け手と送り手は両名ともに同一の鍵(共通鍵)を所持している必要があります.どうやって,相手に安全に復号化するための鍵を渡すかというのが重要になります. 次の項目で,その共通鍵暗号化方式の鍵の受け渡しの方法としても使われる,公開鍵暗号化方式について学びましょう.