17.4.7 変数を定義して値に名前を付ける

変数を使うことで,計算した値に名前をつけることができます.Ocamlでは let 変数名 = 式と書くことで,式を計算した値に名前を付けることができます.

例えば1分間の秒数60に seconds_per_minute という名前を付けるときは次のように書きます.

# let seconds_per_minute = 60;; return2 val seconds_per_minute : int = 60 #

これ以降の計算式に seconds_per_minute という名前の変数があると,そこには 60 という値があるとして計算が行われます.

# seconds_per_minute;; return2 - : int = 60 # seconds_per_minute * 10;; return2 - : int = 600 #

変数の名前として seconds_per_minute のような英単語の並びを下線記号でつなげたものが使えることに注意して下さい.数学ではaやxのようなアルファベット1文字を変数として使うことがほとんどでした.プログラムでは沢山の変数を使うので,人間にとって意味が分かりやすいように,もっと長い名前の変数名が使えるようになっています.

実際,Ocamlでは,1文字目がアルファベットの小文字であれば,その後にアルファベットの大文字小文字,数字,そして下線記号(_)が並んだものを変数の名前として使うことができます.ですので,例えば

のような名前は全て変数名として使うことができます.(ただし val, let, fun, end, if, then, else のような名前は, 特別な意味を持っていますので変数名として使うことができません. )