19.8.1 汎用インターフェース

コンピュータには後から様々な機能が追加できるよう,外部機器を接続するためのインターフェースが用意されています.ここでは普及している有線インターフェースとして,USB と Thunderbolt を,無線インターフェースとして Bluetooth と NFC を紹介します.

USB

USB は Universal Serial Bus の略で,文字通り「色々な機器に使える」ことを目指して作られた規格です.hwb19.9 レガシーな規格 で紹介するように USB が登場する以前はキーボード,プリンタやモデムをコンピュータに繋ぐのにバラバラの規格を利用しなければいけませんでした.しかし 2000 年頃に USB が登場して以降着々と USB の浸透は進み,他の規格をほとんど駆逐するほどの大成功を収めました.

USB 規格は細かく分けると USB 1.0/1.1, USB 2.0, USB 3.0, USB 3.1, USB 3.2 の各バージョンに分かれています.時代が進むのに伴って USB も進化し,高速化が図られています.2016 年現在では USB3.0 対応製品が一番普及していますが,2016 年現在では USB3.1 に対応したポートを搭載する機器も増えてきました.

また USB の長所の一つに下位互換性があります.たとえば USB3.0 対応のフラッシュメモリは USB2.0 規格のポートに接続しても使うことができます.もちろん USB デバイスの性能を生かすにはポートとデバイスの規格を合わせないといけませんが,単に使うだけならそのような心配をする必要がありません.

なお,USB には様々な種類のコネクタが用いられます.以下に例を示します.

  • Standard-A
  • Standard-B
  • Mini-A
  • Mini-B
  • Micro-A
  • Micro-B
  • Type-C

近年では,スマートフォンなどの機器の電源供給にも広く USB が利用されています.

Thunderbolt

Thunderbolt は 2011 年に登場し,バージョンの変遷を経て 2016 年現在 Thunderbolt 3 が主に用いられています.

Thunderbolt には大きな特徴が 2 つあります. 1 つ目は,ケーブル内を色々な種類のデータを通ることができるという点です.たとえば Thunderbolt ではハードディスクのデータも,ディスプレイの信号も伝送できます.このため,同じケーブルやポートを様々な機器に使えて便利になります.2 つ目は機器を数珠つなぎにできるという点です.USB ではハブを使ってケーブルを分岐させますが,Thunderbolt ではそうする必要がありません.

なお, Thunderbolt 3 ではポートの形が USB Type-C と統一されており,流れる信号の種類で区別されています.機器によっては, USB Type-C ポートを備えていても Thunderbolt 3 には対応しない場合があります.

Bluetooth

Bluetooth は無線で機器の通信を行うためのインターフェースです.事前に通信する機器を結びつける操作 (ペアリング) をしておくことで,多少離れたところから機器を操作することができます.

通常, Bluetooth は数メートル以内の短い距離で用いられます.たとえばヘッドフォン,携帯電話,キーボードやマウスをコンピュータと無線接続するのには Bluetooth が使われます.

NFC

NFC (Near Field Communication, 近接場通信) は 10cm 程度の通信が可能な無線インターフェースです.通信できる距離が著しく短いので,NFC では 2 台の機器を「かざす」ことによって通信を行います.スマートフォンに NFC が搭載されることが多くなりましたが,スマートフォン同士をかざすことでデータのやりとりができるのは NFC のためです.

NFC は長距離の通信や大きなデータの通信には向きませんが,かざすだけで通信ができるというメリットがあります.そのため短いケーブルでの通信を NFC に置き換えれば,ケーブルを接続する手間を省くことができます.また短距離でしか通信できないという特性上,NFC での通信は盗聴されにくくなります.そのため Bluetooth 機器のペアリングに NFC が用いられることもあります.