26.1.9.3 HTMLファイル

アプレット"FirstMes"を「呼び出す」HTMLファイルは次のようになります.ファイル名は"FirstMes.html"としましょう.

<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN"
            "http://www.w3.org/TR/html4/loose.dtd">
<html lang="en">
<head>
<title>First Applet</title>
</head>
<body>
<div>
<applet code="FirstMes.class" width="200" height="100">
An applet which says "I am an applet" will be displayed here
if your browser can run Java.
</applet>
</div>
</body>
</html>

fileFirstMes.html

HTML の記述の意味については review_s16.3 HTML文書の書き方 を復習してください.

このHTMLファイルの大まかな構造は,

html - 文書
├ head - 頭部
│ └ title - タイトル
└ body - 本文
  └ div - アプレットを入れるためのブロックレベル要素
    └ applet - アプレット

となっています. なお, ここで出てきた div 要素は, 段落を表す p 要素と同じブロックレベル要素ですが, 段落のような決まった意味を持たないものです. アプレットはインライン要素である (従って文の途中に入れることもできます) ため, ブロックレベル要素に入れています.

このHTMLファイルで重要なのは, applet 要素です. 開始タグ <applet 〜> の中でいくつか属性を指定していますが, その中の code="FirstMes.class" がアプレットのプログラムを指定するものです. この値は, ソースプログラム FirstMes.java を javac によってコンパイルしてできたクラスファイルのファイル名です. クラスファイルは, この HTML ファイルと同じディレクトリに置いておく必要があります. ソースプログラムと HTML ファイルを同じディレクトリに作って, そこでコンパイルするのがよいでしょう.

width 属性と height 属性は, アプレットが表示する画面領域の幅と高さを, ピクセル単位で指定するものです.

applet 要素の内容, すなわち開始タグ <applet 〜> と終了タグ </applet> の間に書かれた文字列は, アプレットを実行できない場合に代りに表示するものです. アプレットを実行できないウェブブラウザもあり, また実行できるウェブブラウザでもユーザがセキュリティなどを気にして無効に設定していることもあるので, そのような環境のことも配慮する必要があります. この例では英語で書いていますが, これは日本語の文字を使わずに済ませるためで, もちろん日本語で書いても構いません. その場合は先頭の <html lang="en"> の "en" を "ja" に変えてください. ここの指定は文書全体に及ぶので,タイトルも日本語に変えましょう. さらにきちんと文字コードを指定する必要があります.

applet 要素は, HTML の標準規格では使うべきでないとされているもので, 代りに object 要素を使うべきとされています. そして最新の標準規格では applet 要素の定義は削除されています. しかし, 2005年3月現在では, object 要素を使って多くのウェブブラウザで表示できる方法がないため, ここでは applet 要素を使って説明しています. なお, object 要素を使った記述は, 例えば以下のようになります.

<object codetype="application/x-java-applet" classid="java:FirstMes.class"
	width="200" height="100">
An applet which says "I am an applet" will be displayed here
if your browser can run Java.
</object>