ここを見ている皆さんは,きっと「ウェブページ」に関してぼんやりしたイメージを持っているかと思います.Safariを立ち上げ,画面に表示される文字をポチポチとクリックして,色々なウェブページを見たという経験があるでしょう.このはいぱーワークブック自体もウェブのシステムを利用しています.
ではウェブページとその他の文書,たとえばテキストファイルやWordで作った文書との違いはどこにあるのでしょうか?まずテキストファイルと比較してみましょう.テキストファイルは無味乾燥な単なる文字の並びであるのに対し,ウェブページの文章は文字の色や大きさが様々で,また画像も入っており,概してカラフルです.
しかしカラフルな文章ならWordでも作ることができます.では,今度はWordで作った文書との差を考えてみましょう.見ばえに関しては大した差がないように見えます.このページの一番上を見ると,検索用のボックスや「他の章へジャンプ」というメニューがありますが,これはウェブページ固有の機能でしょうか?実は違います.頑張れば,これらの機能もWord文書で実現することができます.
実はウェブ上の文書とそれ以外の形式の文書の間の決定的な差は,ハイパーリンクと呼ばれる機能にあります.ハイパーリンクとは,ウェブページ内の文字をクリックして別のウェブページにジャンプする機能のことです.もう少し正確に言うとハイパーリンクとは,あるウェブページから別のウェブページを参照することです.
ウェブページのように相互参照する仕組みを持った文書を,ハイパーテキストと言います.ウェブ(World Wide Web)とは,インターネット上のハイパーテキストシステムのことなのです.数多のウェブページの間にハイパーリンクが縦横無尽に張り巡らされた様子がまるで蜘蛛の巣みたいなので,Webという名前がつけられました.
ウェブページを閲覧するためのソフトウェアをウェブブラウザと言います.ウェブブラウザの仕事は,ウェブページの実体を解釈して皆さんの分かりやすい形で表示することです.実はウェブページの実体は単なるテキストファイルで,ブラウザのメニューにある「ソースを表示」という項目をクリックすると真の姿が表示されます.きっとよく分からない文字が並んでいるはずです.これを人間に読ませるのは酷なので,ウェブブラウザが必要になるわけです.またマウスでリンクをクリックすると別のページにジャンプすることも,ウェブブラウザが参照先のページをせっせと取得して表示してくれるおかげです.
現在主流となっているウェブブラウザの起源は,1993年に開発されたNCSA Mosaicというウェブブラウザに遡ります.当時はウェブのシステムが開発されて間もない時期で,ウェブはCERN(欧州合同原子核開発機構)を中心として細々と運営されていました.そこからウェブブラウザがどんどん使いやすい形に改良されたおかげで爆発的にウェブが普及し,21世紀になって世界の多くの地域で利用されるに至ったのです.
9.1 ウェブにまつわる概念 | 9.1.1 ウェブとは? | 9.1.2 URLとは? | ||
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Sun, 23 Mar 2008 01:18:42 JST (496d) |