29.6 ローカルエリアネットワーク

ローカルエリアネットワークは,同じ建物内などのネットワークをいいます.ローカルエリアネットワークは,LANと略されます.さらに,LANがルータを通じて,インターネットにつながっているのが普通です.ここでは,特にルータで区切られたようなサブネットと呼ばれるネットワーク内で使われるハブなどの機器等について書きます.

家庭内にも複数のコンピュータを持っている場合には,ローカルエリアネットワークを構築することになるでしょう.ブロードバンドルータなどを用いて,家庭内LAN環境を作ることができます.

イーサネット

イーサネットは,ローカルエリアネットワーク内でよく使われる通信の規格です.その中でも,通信スピードなどによって,100BASE-TXや,1000BASE-Tなどにわかれます.イーサネットで通信するときに用いるケーブルとしては,UTPケーブルが主に使われます.

無線LAN

イーサネット以外では,ローカルエリアネットワークにおいて,電波を用いて通信する無線LAN がよく用いられるようになりました.

よく使われるIEEE802.11bという規格は,11Mbpsの伝送速度を持っています.

スイッチングハブ

ハブは,ネットワークのケーブルを分岐させたいときに使われます.特に最近はスイッチングハブと呼ばれるものがよく使われるでしょう.スイッチングハブは,パケットを解釈して,パケットの宛先であるMACアドレスを見て,その宛先に対してのみデータを送信するような機能を備えています.MACアドレスが何であるかは,このページの下のほうで扱います.

ハブを用いて,ネットワークのケーブルを分岐させることにより,ネットワーク上にたくさんのコンピュータを接続させることができます.

(LAN の図)

MACアドレス

MACアドレスといっても,Macintoshとはなにも関係ありません.Media Access Control アドレスのことで, コンピュータに取り付けられているネットワークカードに固有に割り振られた 48 ビットのアドレスのことです.すなわち,ネットワークカードが製造されたときに,MACアドレスは決まります. あとから人間が割り振るIPアドレスとは,そのあたりが違います.MACアドレスは物理アドレスなどとも呼ばれます.

世界に同じMACアドレスを持つネットワークカードは,2つと存在しないということになります. 同じローカルエリアネットワーク内でコンピュータやネットワーク機器を識別するときなどに使われます.また,セキュリティ上の理由で,特定の コンピュータしかネットワークへの接続を許したくないときなどに,その識別のために使われたりもします.