ひとつの分数を表現するには,分母と分子を表わす二個の整数値の他に,分数同士の四則演算を定める規則が必要です.
class Fraction{ int nume, deno; static Fraction create(int n, int d){ Fraction x=new Fraction(); x.nume=n; x.deno=d; return x; } 続く...
クラス名は Fraction で,固有のデータである分子(numerator)と分母(denominator)とをもっています.この二つは,分数ごとに保有していることが必要ですから, "static" という指示はついていません.
クラス Fraction の最初のメソッドは,整数値二個から分数をひとつ作り出す create です. Fraction.create(17, 12)というぐあいに呼ぶと,対応する分数,すなわち Fraction 型のデータをひとつ返してきます.メソッド定義の先頭部分に書いてある "Fraction" はこのメソッドが "Fraction" 型のデータを返すことを示しています.
新しい単語 "new" は,その次に続くクラス名(ここでは Fraction )のデータを一つ造り出すことを意味します.そして,これを行うメソッド create はクラス共通のメソッドですから,"static" がついています.このメソッドを呼ぶときには,「Fraction クラスの中の create メソッド」を呼ぶという意味で
Fraction.create(17, 12)
と書きます.この呼出しで作られるのは Fraction 型のデータの実体でしたから,実際に使うときには
Fraction p = Fraction.create(17, 12)
というぐあいに,作られたものを変数(ここではp)に入れておきます.
26.1.7.8 分数クラス | 26.1.7.9 分数クラス2 | 26.1.7.10 オブジェクトの演算 | ||
2009年度版に向けて現在作業中です.
このページに関してお気づきの点がありましたら
コメント投稿システムまでお願いします.
|
Thu, 08 Apr 2004 18:12:04 JST (1940d) |