22.4.1 ラスタ画像とベクタ画像

コンピュータ上で画像を表現する方法として,主に

の2種類があります.これらの2つの表現について順に説明します.

ラスタ表現

たとえば,人文字を考えてみましょう. それぞれの人が色のついた正方形のパネルを持ち, すべての人が規則的な格子にならんでいるとします. このようにすると,たくさんの人を集めると, 遠くから見た時に,全体として絵のように見えることになります. コンピュータで画像を扱う際にも,これと同様のことを行ないます. 画像を規則的な格子に分割して, 画素 (ピクセル) と呼ばれる最小単位を並べることによって画像を表現します. したがって,写真のような画像を表現するのには,向いているデータ形式です.

pixel.jpg

しかしながら,縮小や拡大などの変換を行なうときには,画像の再構成を行なう 必要が生じます.

教育用計算機システムでは, ラスタ画像の作成および加工のソフトウェアとしては, Xウィンドウシステム上で動く GIMP や iMac端末環境で動く Adobe Photoshop Elements が利用できます.詳しくは,related_s23. 描画システムを参照してください.

ベクタ表現

画像のベクタ表現では,点,直線,円,などの幾何的な記述によって図形を表現します. したがって,縮小や拡大などの変換を行なっても情報が失われることはありません. しかしながら,写真のようなデータを表現するのには向いていません.

教育用計算機システムのiMac端末では,Xウィンドウシステム上で動く,tgifというベクタ画像の作成ソフトを利用することができます. 詳しくは,related_s23. 描画システムを参照してください.