18.11 Xウィンドウシステム

Mac OS X上ではXウィンドウシステムを利用することができます. Xウィンドウシステムを利用することにより, Xウィンドウシステム用に開発された豊富なフリーソフトウェアを使えます.

X11の起動

Xウィンドウシステムを立ち上げるには,Dockに登録されているXと書かれたアイコンをクリックします.万一,DockにXのアイコンが見つからない場合は,ApplicationsフォルダのUtilitiesフォルダの中を探してみてください.

X11

するとXウィンドウシステムが立ち上がります. まず,カスタマイズしてないデフォルトの状態ではmltermというターミナルエミュレータが ひとつ立ち上がります. Xウィンドウシステムを立ち上げたときに同時にどういうアプリケーションを 起動するかはカスタマイズすることができます. mltermはMac OS Xにおける「ターミナル」と同様にターミナルエミュレータといわれるソフトの 一つで,日本語を表示することもできます.

AquaとX11

Mac OS X固有のウィンドウシステムであるAquaとX11のウィンドウは,同時に画面に表示されます.Dockの中のX11のアイコンをクリックしたり, X11のアプリケーションとして開いているウィンドウをクリックすると,X11のウィンドウシステムに 制御が移り,X11のメニューが画面の上にでます.それ以外のところをクリックするとAquaに制御がうつります.

X11とAquaの間で文字のカット&ペーストもできます.

X11のアプリケーションの起動

X11の Applications メニューに登録されているアプリケーションは メニューから起動することができます. コマンドラインから,コマンドを入力することによっても,X11用のアプリケーションを起動することができます.

たとえば,図形を描画するプログラムであるtgifを起動するならば,X11のターミナルウィンドウから

prompttgif return2

と打ち込みます.するとtgifのウィンドウが立ち上がります.

注意として,mltermなどのターミナルウィンドウでは, 間違ってcontrol sをタイプすると, キーが入力されても画面に出力されなくなってしまいます. その場合はcontrol qで出力が復活します.

X11と日本語入力

X11上で動くさまざまなアプリケーションがiMac端末上でうごきますが,もともとMac OS X上で動かすことを前提に作られたソフトウェアではないので,Mac OS X固有のソフトウェアに比べて,やや,オペレーティングシステムとの親和性が低いです.

たとえば,X11上においても,

promptemacs return2

として,Emacsを立ち上げることができます.しかし,X11のアプリケーションとして立ち上げたEmacsは,Mac OS Xの日本語入力システムである「ことえり」が使えません.

iMac端末のX11上で動くEmacsで日本語入力をするには,Cannaという日本語入力システムを利用します. Canna自体は,X11を必要としないアプリケーションです.Cannaに関するくわしいことはここでは扱いません.

X11の終了

X11を終了するには,X11のメニューで,X11Quit X11を選択します.