コマンドの別名(エイリアス)について学びます. UNIXのコマンドを入力する際によく使う長い命令などは, 短く登録しておくことができます.
ls というコマンドを使えば, 指定されたディレクトリ(指定しない場合はカレントディレクトリ)にどのようなファイルがあるか見ることができます.
ls RCS a.out main.c
ls に -F オプションをつけることによって, ディレクトリなのか, ファイルなのか, さらにプログラムかどうかなどが分かります.具体的には,ディレクトリの場合には / がつき,プログラムの場合には * がつきます.
ls -F RCS/ a.out* main.c
しかし,常に -F をつけたい場合には,毎回それをキーボードから打ち込むのは面倒かも知れません.
alias コマンドを使えば, 常に ls と打ち込んだだけで ls -F の意味に解釈させることができます.
alias ls='ls -F' ls RCS/ a.out* main.c
alias はこのようにパラメータをとり, alias A=B で, B を A という別名で登録する, ということになります. B の部分にスペースが入る場合はクォートしましょう.
新しいコマンド名を作ることもできます.
alias ll='ls -l'
もう一つ例をあげます. less は more を高機能にしたコマンドです.
alias more=less
とすることにより, more が less の別名にすることができます. すなわち, more というコマンド名をいれれば, 実際には less が実行されるのです.
また, 単にパラメータなしで alias コマンドを実行すると,現在登録されている別名の一覧が出ます.
alias alias ll='ls -l' alias ls='ls -F' alias more='less'
alias コマンドでエイリアスを登録した後で, エイリアスを解釈して欲しくない時があります.
\more filename
のように, コマンドの先頭にバックスラッシュ(円記号)を入れると, その時に限ってエイリアスが解釈されません.
登録したエイリアスは alias を実行したシェルのみで有効です. また, そのシェルに入っている間有効です. ログインすると, 常に特定の alias が登録されているようにするには, alias コマンドを, 次にやる「シェルの初期設定ファイル」に書き込む必要があります.
文法はシェルの種類により異なります. cshやtcshの場合には,
alias ls ls -F
のようにして下さい.
28.3 環境変数 | 28.4 エイリアス | 28.5 初期設定ファイル | ||
2009年度版に向けて現在作業中です.
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Fri, 11 Mar 2005 13:01:39 JST (1603d) |