26.1.9.23 アプレットの動き

アプレットの実行のされ方を復習しましょう．

• ロードされると，まず"init"が呼ばれます．

• 実行開始が必要になると，"start"が呼ばれます．

• 描画が必要になる度に，"paint"が呼ばれます．

• 実行を中断してもよくなると，"stop"が呼ばれます．

• 全く必要がなくなると，"destroy"が呼ばれます．

• (これまでに説明してませんでしたが)
  

"repaint"が呼ばれると，"update"が呼ばれ，

"update"はまず画面をクリアしてから"paint"を呼びます．

• ボタンやマウスに関するメソッドがもしあれば， それらは対応するイベントを契機として実行されます． これでわかることは，アプレットの実行はすべて受動的なものであることです．そうかと言って，必ず呼ばれる"start"や"paint"の中で延々を計算をしたりすると，その間WEBブラウザの機能はまったく使えなくなったりしています．それでは，アプレットの中で図形が動いてゆくようなプログラムを書くことはできなのでしょうか．

コンピュータの画面上では，さまざまなプログラムが，さも互いには独立であるかのように動いていますね．これは，コンピュータという一つの処理装置を皆で少しずつ使うことによって，そう見えるようにしているのです．この“あたかも独立して動いているように見える”単位をプロセス(process)と呼びます．また，同じように一つのプログラムの中で“独立に動ける”ようにしたものをスレッド(thread)と呼んでいます．ブラウザ(またはappletviewer)に取り込まれたアプレットは，あくまでもブラウザ等のプログラムの一部として動きます．したがって，

アプレットが独立したスレッドをもつ

ようにすれば，独自のタイミングで動くようにすることができます．