26.1.9.20 マウス描画

ここで，マウスの扱いについて簡単に説明しておきます．

マウスから取り出せる情報は沢山ありますが，以下のように整理されています．

• ボタン操作 … 押す(Pressed)，離す(Released)，クリックする(Clicked)

• 移動の操作 … ボタンを押しながら移動(Dragged)，離して移動(Moved)

• 概略の位置 … アプレットウィンドウに入る(Entered)，出る(Exited) これのうち移動の操作だけが切り離され，イベント型としては"MouseMotion"，登録依頼先は"MouseMotionListener"となっています．他の情報については，イベント型"Mouse"，依頼先"MouseListener"です．例として，ボタンを押しながらマウスを移動させて，その軌跡を描くプログラムの概略を示します．

** init()でやること
 addMouseListener(new M1());
 addMouseMotionListener(new M2());
** 内部クラス
 class M1 extends MouseAdapter{
   public void mousePressed(MouseEvent e){
     x0 = e.getX();
     y0 = e.getY();
     repaint();
   }
 }
 class M2 extends MouseMotionAdapter{
   public void mouseDragged(MouseEvent e){
      Graphics g=getGraphics();       // 描画先を知る
      g.drawLine(x0, y0, e.getX(), e.getY());
      x0 = e.getX();
      y0 = e.getY();
  }
}
** paintメソッドは何もしない．

上に動いているアプレット上で，「マウスを移動してクリックする」ことを繰り返してみて下さい．