18.4 プログラミング

コンピュータのプログラムは予め人間によって記述されている必要があります. プログラムを記述することを プログラミング (programming) と呼び, その際に用いる言語を プログラミング言語 と言います. プログラミング言語は, プログラムに必要な命令を曖昧さなく記述できるように, また言語自体の規則や語彙が簡潔になるように, 人工的に作られた言語です. これに対して,人間が日常利用している言語(日本語や英語など)は 自然言語 と呼ばれます.

次の2つの文を見てみましょう.

次の数の和を求めよ: 10 と 15.

Add the following numbers: 10 and 15.

前者は日本語,後者は英語で記述されていますが, いずれも「10 と 15 の和を計算せよ」という内容です. プログラミング言語にも色々な種類があり, 用途に応じて使い分けられます. また,プログラムにおいて表現されている基本的な情報処理の内容を アルゴリズム (algorithm)と呼びます. 上記の例で言えば,日本語と英語で書かれた文が具体的なプログラムに相当し, 「10 と 15 の和を計算せよ」という内容が (この例はあまりに単純ですが) アルゴリズムに相当するわけです.

実際にコンピュータが直接読みとって実行できるのは, 機械語 と呼ばれるハードウェア固有の言語で書かれたプログラムです. しかし,この機械語は人間にとっては理解しにくい上に, 特定の種類のコンピュータにしか使えません. したがって,通常のプログラミングには, 人間により理解しやすい 高級言語 と呼ばれる種類のプログラミング言語を用います. 高級言語としては,FORTRAN, C言語, C++, Java, BASIC などがあります. 高級言語で記述されたプログラムは, コンパイラ (compiler) と呼ばれる翻訳プログラムによって, 機械語のプログラムに変換された上で実行されます.