電子メールは, 紙のメールと似ていますが, 似ていない面もあり, 今までと違った配慮が必要になります.
当たり前のことですが,相手先のメールアドレスが正しいかどうか確認しましょう.特に教育用計算機システムではメールアドレスに学生証番号が含まれており,番号の部分を間違えるとメールが届かないどころか赤の他人に間違ってメールを送ってしまう可能性すらあります.このような場合はエラーメッセージが帰って来ないので送信ミスに気づきにくく,大変厄介です。
これも当たり前ですが,メールを送るときは身元をきちんと名乗りましょう.たとえば携帯電話に「アドレス変更しました.登録よろしくお願いします.」とだけ書かれたメールが届いても,誰のアドレスが変わったのか分かりませんよね.ですから,メール中には必ず自分の身元(名前,所属,学生証番号など)を相手が理解できるように書いてください.署名を使うのも効果的です.
メールには適切な件名をつけましょう.相手にメールの意図がわかるような件名でないといけません(例: ○○の講義のレポート提出).件名がなかったり,あるいは意図がわからないものであった場合,スパム対策のため相手に読まれない可能性もあります.
たとえファイルを送ることだけが目的であっても,本文はつけましょう.メールの添付ファイルにウイルスが紛れ込んでいることが多々ありますので,本文がない場合は,上と同様スパムとみなされてファイルを開いてもらえない可能性があります.逆に,件名や本文の怪しいメールについてきた添付ファイルは,安易に開かないように注意しましょう.
電子メールは不確実です. 電子メールは「書留」ではなく「通常郵便」です. さまざまな理由で宛先に届かなかったり, 届いても読まれないことがあります. 逆に自分がメールを受信した時は,受信できた事を送り主に知らせてあげると良いでしょう.
見知らぬ相手からのメッセージには気をつけてください.場合によってはウイルスが含まれていることもあります.
メールに添付されたファイルは,開く前に必ずウイルスのチェックをしてください.たとえ知人からのメールであっても,その人がウイルスに感染してメールをばら撒いている可能性があります.
電子署名などの確認機構を使っていないメールは送り主本人が書いているという保証はありません.他人がなりすましたり,あるいは他人が送り主の端末を乗っ取ったりしてメールを送っている可能性もあります.
メールに添付ファイルをつけるときは容量に気をつけてください.通常は一人当たりのメールボックスの容量が制限されています.例えば教育用計算機システムでは受信したメールを200MBまで保存することができます.送信する相手のメールボックスの容量を超えるサイズのファイルを送ってしまうと,様々なトラブルが発生する恐れがあります.
多量のメールを送るとメールシステムに対する大きな負荷になります. 同じ内容のメッセージでも 3500人に送れば 3500通のメッセージになりますので,避けてください.
いわゆるプレーンテキスト(色などの飾りのないただの文字のこと)以外をメールで送る場合は注意を要します.例えばメールクライアントによってはHTMLメールという,文字の装飾などができるメールを作れる場合があります.しかし受け取る側のクライアントが対応していなければメールは正しく受信されません.また,携帯電話の絵文字などの特別な記号も正しく読まれない可能性があります.不必要にこうした機能を使うべきではありません.
「この文章をそのまま5人に回してください」などのように,同じ内容を他人に転送することを求めるメールをチェーンメールといいます.典型的なチェーンメールには例えば「輸血用の血液が足りないので,珍しいB型Rh-の人を探しています.」「テレビ番組の企画で,このメールが3日間でどこまで届くか実験しています.」のようなものがあります.チェーンメールは理由の如何を問わず絶対にしてはいけません.
スパムメール(不特定多数への広告メール)は,絶対に送ってはいけません.スパムを送りつけられた人が不快な思いをするだけでなく,メールサーバーに大きな負担をかけることになります.スパムメールを送ると,法律によって罰せられます.
ネットワークに関するより詳しいマナーとセキュリティに関しては,21. コンピュータと社会を参照してください.
10.2.6.1 自宅からのメールサーバの利用 | 10.3 電子メールのエチケット | 10.4 電子メールが届く仕組み | ||
2009年度版に向けて現在作業中です.
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Thu, 11 Jun 2009 22:14:31 JST (50d) |