TeXファイルのコンパイルの仕方について説明します.ここでいうコンパイルとは,LaTeXにTeXファイルの中身を解析させて,コマンドで指定した通りに文書を整形してもらう作業のことです.整形後の文書は dvi という拡張子が付いた名前で出力されます.
練習のために,以下の sample.tex (前節と同じ内容) を, 適当なディレクトリにダウンロードして下さい. ファイル名を右クリックするとできます. この sample.tex をコンパイルして sample.dvi という整形済みファイルを作る手順を学びます.
% TeXファイルの見本 \documentclass[a4paper]{jarticle} \title{TeXファイルの見本} \author{東大太郎} \begin{document} % 本文ここから \maketitle 私の名前は東大太郎です. 今年東京大学に入学しました. \section{趣味} 私の趣味は \begin{itemize} \item 映画鑑賞 \item ドライブ \end{itemize} です. \section{得意科目} 私は数学が得意です. \[\sum_{k=1}^{n}a_k\] \[\int_a^b f(x)dx\] \end{document} % 本文ここまで
sample.tex をダウンロードしたら,ターミナルを起動して, cd コマンドで sample.tex を保存したディレクトリに移動します (13.4.3 カレントディレクトリの変更). そしてコマンドラインで以下のように入力します.
platex sample.tex
platexコマンドが実行されると,ターミナルに数行に渡って作業経過を伝えるメッセージが表示されますが,TeXファイルに問題がなければ最後に以下のようなメッセージが表示されてコンパイルが終了します.
Output written on sample.dvi (1 page, 1272 bytes) Transcript written on sample.log
コンパイルが無事終了すると,sample.tex と同じディレクトリに sample.dvi が作成されているはずです.もしTeXファイルにコマンドの記述ミスなどの問題があった場合は,途中でエラーメッセージが表示され,その時点でコンパイルは休止します.
その場合は x または c と入力して, 一旦pLaTeXを終了します. そしてエラーメッセージをよく読み (大抵の場合「何行目の○○がおかしい」といった旨の警告が表示されます), TeX ファイル中の該当箇所を修正した上で再度コンパイルして下さい.
こうして作成されたDVIファイルを印刷するわけですが,いきなり印刷する前にディスプレイ上でプレビュー(下見)を行った方が安全です.TeXコマンドは間違っておらず,無事コンパイルできたとしても,自分の意図とは違う形で出力されてしまう場合もあるためです.
次はDVIファイルのプレビューと印刷の仕方を解説します.
24.2.1 TeXファイルの作成 | 24.2.2 TeXファイルのコンパイル | 24.2.3 DVIファイルのプレビューと印刷 | ||
2009年度版に向けて現在作業中です.
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Thu, 07 Jul 2005 00:28:42 JST (1486d) |