16.1.1 World Wide Web

9.1.1 ウェブとは?において，「World Wide Webとはインターネット上におけるハイパーテキストシステムである」ということを学びました．ここでは，WWWについてもう少し深く掘り下げて考えて見ましょう．

インターネットは全世界規模の極めて巨大なネットワークです．したがって世界中の人がウェブページを発信しています．それらのウェブページの全てを世界中の人が簡単に閲覧できるようにするには，何が必要でしょうか．少なくともウェブページを発信しようとする個々の人が好き勝手にオリジナルな形式のウェブページを作ってしまっては，ウェブのシステムは成り立たないでしょう．

また，ウェブページの実体はウェブサーバというコンピュータに保存されています．ウェブブラウザはウェブサーバからウェブページを送ってもらい，それを成形して皆さんに表示します．世の中に出回っているウェブブラウザはたくさんありますから，それらの全てとウェブサーバが上手く通信できるようにする必要があります．

他に必要なものは，URL（Uniform Resource Locator）です．ウェブ上のものは全てURLによって場所を指定されますが，このURLが見る人によって違ってしまっては，ウェブの中核となるハイパーリンクが機能しません．

以上をまとめると，WWWを構成する要素は大まかに次の3つということになります．

• ウェブブラウザがウェブサーバと通信を行う方法(HTTP)

• ウェブページの実体であるハイパーテキストを記述する方法(HTML)

• ウェブページの場所を一意的に指定する方法(URL)

それでは，これらの各要素について詳しく調べてみましょう．