ここではコマンドラインからファイルの複製,移動,削除を行う方法を続けて説明します.
ファイルのコピー (複製) を作るには, cp コマンド (copyの略) を使います.
コピーを作るには,コピー元とコピー先のファイルを指定しなければいけません.
cp コピー元 コピー先
コピー元とコピー先の指定の仕方は,絶対パス名でも相対パス名でも構いません.
例えば,カレントディレクトリにある memo.txt というファイルをコピーして memo.bak というファイルを作りたいなら次のようにします.
cp memo.txt memo.bak
次の例では, 先生が教材として配るファイルを, 先生のホームディレクトリからカレントディレクトリに同じ名前でコピーしています.
cp ~csensei/kyouzai.txt .
~ユーザ名 は, そのユーザのホームディレクトリを表す特別な表記です.
コピー先に既に同じ名前のファイルがあった場合,コピーしたファイルで上書きされてしまい,元の内容は永久に抹消されます.復活させる術はないので注意しましょう.なお,
cp -i memo.txt memo.bak
のように, -i オプションをつけることによって,本当に上書きしてよいかを確認し,うっかりミスを予防することができます.
Finderにおいて,上記に相当する操作は,13.3.7 ファイルのコピー(複製)に説明があります.
ファイルの移動をするには,mv コマンド (moveの略) を使います. コピーの時と同じように移動元と移動先を指定します.
mv 移動元 移動先
例えば,カレントディレクトリにある memo.txt ファイルを documents/data/ に移動させるなら次のように入力します.
mv memo.txt documents/data/
移動先をディレクトリではなく,ファイル名で指定すれば名前の変更をすることができます. 例えば memo というファイルを report.tex という名前に変更したいのであれば,次のように入力します.
mv memo report.tex
移動先に既に同じ名前のファイルがあった場合,移動したファイルで上書きされてしまい,元の内容は永久に抹消されます.復活させる術はないので注意しましょう.なお,
mv -i memo.txt documents/data/
のように, -i オプションをつけることによって,本当に上書きしてよいかを確認し,うっかりミスを予防することができます.
また,ディレクトリのつもりで指定したパス名が間違っていてそのディレクトリが存在しなかった場合,ファイル名の変更となり,意図しないファイル名になっている場合があるので,注意しましょう. そうなった場合は再び mv コマンドで正しいファイル名に変更することができます.
Finderにおいて,上記に相当する操作は,13.3.5 ファイルの移動,13.3.6 ファイル名の変更に説明があります.
ファイルの削除をするには,rm コマンド (removeの略) を使います. 削除するファイルの名前を指定します.
rm memo.txt
削除されたファイルは 永久に抹消されます.復活させる術はないので注意しましょう.なお,
rm -i memo.txt
のように, -i オプションをつけることによって,本当に消してよいかを確認し,うっかりミスを予防することができます.複数のファイルを指定・消去するときなどにはこのような確認が特に役立つでしょう.
Finderにおいて,上記に相当する操作は,13.3.8 ファイルの削除に説明があります.
教育用計算機システムのiMac端末環境において,/mnt/HWB/exercise/hanako/occupation.txtというファイルを自分のデスクトップディレクトリにコピーしてみましょう.
cp /mnt/HWB/exercise/hanako/occupation.txt ~/Desktop
とすればコピーが行なえます.デスクトップに現れたコピーされたファイルのアイコンをダブルクリックし,そこに書いてある花子さんの職業を見てみてください.花子さんの職業は, (1) です.
練習が終わったら,コピーしたファイルを削除しておくといいでしょう.
13.4.8 ファイルの作成 | 13.4.9 ファイルの複製,移動,削除 | 13.4.10 ディレクトリの操作 | ||
2009年度版に向けて現在作業中です.
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Tue, 14 Jul 2009 15:35:22 JST (17d) |