17.1.17 目標値検索の注意点

逆向き計算は便利なものですが,計算式を逆向きに解くということをやっているので, いろいろ注意しなければならないことがあります.

  1. 解法が様々である.

    目標とする場所(Yとします)に書いてあるのは,当然,他の場所の値を使った関係式です. この関係式が,解くべき場所(Xとします)について簡単な場合, たとえば"=X/5"とか"=X*2+4"であれば,逆に解くのも簡単です. しかしその場合でも,どうやって解くかは使っている表計算ソフトに依存します. そのため,本当に逆向きに解けているかどうかは確かめる必要があります.

  2. 解くべき場所が1ヶ所に限る.

    2つ以上の値を同時に決めることができる場合でも, 解くべき場所としては1箇所しか指定できません. 同じ理由で,解くべき場所は値が直接書いてある必要があります. そこに計算式が書いてあると,さらにその値を決める別の場所が必要だからです.

  3. 解が近似値の場合がある.

    解法とも関係しますが,式が少しでも複雑な場合には数値的に解くこともあります.

例としてXの場所に"3",Yの場所に"=X*X"を指定すると,Yの位置に表示されるのは,もちろん"9"です.そこで,Yの値を"16"と指定して逆向き計算をさせると,たとえば

Y=15.99544
X=3.999943

となったりします.XやYの表示様式を"小数点以下2桁"に指定しておくと,表示は

Y=16.00
X=4.00

であり,見かけ上は正確に計算されているかのように見えることに注意しましょう. また,目標値であった"16"さえも変更されています. 値に誤差が含まれてくると,いろいろな条件判断が狂うこともあります. たとえば最後の例で,このあと"X≧4"などという条件判断をしているとおかしなことになります. このような誤差の存在には充分に注意する必要があります.