シェルの初期設定

25.7. シェルの初期設定

前の節でシェルの環境変数やエイリアスの設定の仕方を述べましたが、シェルにログインする度にこれらを設定し直すのは大変です。シェルが起動されるときに読み込まれる初期設定ファイルを使うと、ログイン時に自動で設定を行うことができます。

bash の場合には ホームディレクトリ直下にある .bashrc.bash_profile という二つのファイルを初期設定ファイルとして用います。厳密にはこの二つのファイルは役割が違うのですが、ここでは設定を .bashrc に書くことにしましょう。

例えば、エイリアスと変数を自分の好みに設定してみましょう。

export EDITOR=emacs
alias more=less
alias mroe=more
alias ls='ls -F'
alias ll='ls -l'
alias rm='rm -i'
export PATH=$HOME/bin:$PATH

このように .bashrc に書いた上で保存しておきます。もし既に .bashrc があるならば、上のものを末尾にでも書き加えておきます。

.bashrc を書き換えたら次に起動するシェルからその変更が有効になります。 新しいシェルを開いてみましょう。例えばターミナルウィンドウを新しく開けば新しくシェルが起動されます。

なお、現在実行中のシェルに反映させるにはピリオド . の後にスペースを書き、さらにピリオド . bashrc を続けて入力 とします。

. .bashrc

これらのエイリアスは反映されたでしょうか?たとえば

ll
 

としただけで

ls -l
 

としたのと同じ表示になれば成功です。次回シェルを起動するときには、.bashrc を読み込んでくれます。 この初期設定ファイルはかなりのカスタマイズが可能です。

初期設定ファイルにエラーがあると、悪いケースではログインできなくなるリスクがあります。 設定ファイルを変更したら、ログアウトする前に、あたらしいシェルを別のウィンドウで起動して動作を確認すると無難です。新しいシェルでエラーがあれば、現在のシェルから復元しましょう。

cshtcsh では .cshrc あるいは .tcshrc がシェルの初期設定ファイルです。文法なども異なるので注意して下さい。

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