17.5.3. フラッシュメモリ
外部記憶装置として広く用いられているものに、フラッシュメモリと呼ばれる製品群があります。たとえば USB メモリやメモリーカードの類は全てフラッシュメモリです。この節では、フラッシュメモリを用いた外部記憶装置について説明します。
USB メモリ #
USB メモリは USB ポートに直接挿して使う記憶装置です。よっぽど古いコンピュータで使わない限り、特別なソフトウェアをインストールする必要はなく、どんな OS でも USB ポートに挿すだけで使えます。USB メモリは非常に小型のため持ち運びがし易く、コンピュータに USB ポートが搭載されていないことはまずありませんから、コンピュータ間でデータをやりとりする際にとても重宝します。近年では容量が 100GB を超える製品も登場し、大容量のデータを保存するのにも使えるようになってきました。
USB は細かく分けると USB1.0/1.1, USB2.0, USB3.0 という 3 つの規格に分かれます。この記事を書いている 2012 年現在で最も普及しているのは USB2.0 ですが、徐々に USB3.0 が普及してきています。USB3.0 は USB2.0 の 10 倍程度の転送速度を持つので、これから新しいコンピュータや USB メモリを購入する人は USB3.0 対応製品を検討すると良いでしょう。なお、これらの規格は下位互換性を持ちます。たとえばコンピュータの USB2.0 ポートに USB3.0 に対応する USB メモリを挿すと USB2.0 機器として扱われます。ですので新しい規格の製品を買ったからといって、古いコンピュータで使えないということはありません。
メモリカード #
メモリカードは薄いカード状の記憶装置です。薄くて小さいため、デジタルカメラや携帯電話などで幅広く用いられています。メモリーカードの規格は雨後の筍の如く乱立しており、たとえば以下のような規格があります。また、それぞれの規格にも細かい分類があります。
- コンパクトフラッシュ (CF)
- SD カード / miniSD カード / microSD カード
- スマートメディア
- xDピクチャーカード
- マルチメディアカード
- メモリースティック
- マイクロドライブ
メモリカードをコンピュータで読むにはカードリーダという装置を使います。コンピュータによっては最初からカードリーダを備えていることもあり、たとえば ECCS の iMac 端末にはディスプレイに向かって右側の側面に SD カードリーダがあります。また上記の通り規格が乱立してはいますが、ほとんど全ての規格のメモリカードを読めるカードリーダが市販されています。ECCS の端末についても、各部屋ごとに少なくとも 1 つはカードリーダを備えた端末が用意されています。