17.5.2. 光ディスクと光学ドライブ
CD のようにレーザー光を用いて情報を読み取るメディアを光ディスクといいます。また光ディスクの読み書きをする装置を光学ドライブといいます。光ディスクはよく使われる外部記憶装置の一つです。この節では、光学ドライブと光メディアについて説明します。
CD #
光ディスクの中で最も歴史が古いのが CD (Compact Disc) です。CD は中に入る物によって名前が呼び分けられ、音楽を CD に納める規格は CD-DA、コンピュータで扱うデータを CD に納める規格は CD-ROM と呼ばれます。CD の容量は一般的に 650MB ~ 700MB で、CD-DA 形式では 74 分~ 80分の音楽を記録することができます。
CD-R と CD-RW はデータの書き込みが可能な CD です。光学ドライブが CD-R/RW の書き込みに対応していれば、コンピュータ内のデータを書き込めます。昔は書き込むのに専用のソフトウェアが必要でしたが、2012 年現在ではオペレーティングシステムが書き込みをサポートしている場合がほとんどです。また、2012 年現在出回っている光学ドライブはほとんどが CD-R/RW の書き込みに対応しています。ですので、使おうと思えばいつでも使うことができるでしょう。ECCS の端末も書き込みに対応しています。
CD-R と CD-RW の違いは、データの書き換えができるかどうかという点です。CD-R の上に書き込んだデータを後から修正することはできません (ただし、データを後から書き足すことはできます)。一方 CD-RW は一度書き込んだデータを消し、別のデータを書き直すことができます。もっとも、CD-R は 1 枚 20 円から 30 円なのに対し CD-RW は 1枚 70 円から 80 円程度で、値段に倍以上の開きがあります。そのため一般的には CD-RW のデータを書き直すよりも新しい CD-R を購入することのほうが好まれ、CD-RW はあまり使われていません。
DVD #
DVD (Digital Versatile Disc) は CD の後継として登場した光ディスクです。容量は CD の7 倍程度で、1 枚あたり 4.7GB のデータを記録することができます。また 1 枚のディスクで 2 層にわたってデータを記録できるものも存在し、その場合 9.4GB のデータを記録できます。
データが書き込まれた読み取り専用の DVD は DVD-ROM という 1 規格だけですが、書き込みができる DVD については様々な規格が乱立しています。今のところ書き込み式の DVD には DVD-R/RW, DVD+R/RW, DVD-RAM という 3 系統の規格があり、DVD-R, DVD+R はデータの書き換えが不可、それ以外は書き換えが可能となっています。また DVD-R/RW, DVD+R/RW にはデータを 1 層で記録するものと 2 層で記録するものがあり、2 層方式は DVD+-R/RW DLと書かれます。
書き込み式 DVD には規格が何種類もあるので、実際に使うときは書き込みに用いるドライブがどの規格に対応しているか調べなければいけません。ただ、実際には 1 つのドライブが複数の規格に対応していることがほとんどです。ECCS の端末では DVD-R/RW, DVD+R/RW への書き込みが可能です。
Blu-ray Disc #
Blu-ray Disc は 2012 年現在で最も新しい光ディスクです。DVD と同じく多層構造でデータを記録することができ、容量は 1 層方式のものが 25GB, 2 層方式のものが 50GB となっています。現在は 2 層方式までしか実用化されていませんが、原理的には 3 層以上のデータ記録も可能で、1 枚の Blu-ray disc によりたくさんのデータを記録する方法が現在開発されている最中です。
Blu-ray Disc は容量が大きいため、動画や音声を高品質で保持することが可能です。そのためもっぱら映画などの映像を納めるために使われています。コンピュータにもある程度搭載されていますが、それよりもむしろテレビ用のレコーダとして使われていることが多いです。残念ながら ECCS の iMac 端末では読み取ることができません。