17.2.1. CPU
コンピュータの計算を担う「頭脳」に当たる装置を CPU (Central Processing Unit, 中央演算装置) といいます。次の図では上部中央に描かれています。
情報教育棟の iMac 端末には Intel 社製の Core i5 プロセッサという名前の CPU が入っています。
Intel 社のサイトを調べると色々な情報が出てきますが、CPU の性能を決める主な項目は
- 動作周波数 (クロック周波数)
- コア数
- キャッシュ
の 3 つです。これらの項目の意味を説明します。
動作周波数: CPU の速度を決める最も大事な量です。コンピュータの中では、全ての処理は周期的な「パルス信号」と呼ばれる信号に同期して行われます。この周波数 (つまり、1 秒間にパルス信号が送られる回数) のことを動作周波数またはクロック周波数といいます。周波数が高いほど 1 秒あたりの処理回数が増えるので、CPU の動作速度は速いということになります。
コア数: 情報棟の iMac 端末に搭載されている Core i5 プロセッサは、1 枚の基盤の上に 4 個の CPU を搭載しています。この「1 枚の基盤に積まれている CPU の個数」をコア数といいます。かつては 1 個の基盤に 1 個の CPU が載っているだけでしたが、最近のコンピュータでは基本的に複数個の CPU を搭載しています。もちろん、コア数が多いほど計算能力は向上します。
キャッシュ: CPU は計算に必要なデータをメインメモリから読み出して使いますが、メインメモリとの通信にはそれなりに時間がかかってしまうので、全てのデータをメインメモリに格納すると処理が遅くなってしまいます。そこで CPU の基盤の内部にはキャッシュと呼ばれる低容量のメモリが搭載されており、頻繁に使うデータはキャッシュから読み出すようになっています。CPU によっては何種類かのキャッシュを用意し、CPU から近い順に 1 次 (L1) キャッシュ、2 次 (L2) キャッシュなどと呼びます。
情報教育棟の iMac 端末に搭載されている CPU の情報を調べるには、メニューバーをアップルメニューこのMacについてとたどり「詳しい情報」と書かれたボタンをクリック、さらに「システムレポート」と書かれたボタンをクリック、「ハードウェア」の箇所を選択します。すると次の図のような画面が表示され、iMac 端末で使われている CPU の名前や速度、L2 キャッシュ (2 次キャッシュ) の容量などを見ることができます。
また CPU はコンピュータの演算を担う部品ですが、最近の製品の中には GPU (詳しくは 17.2.2. GPU ) という、グラフィックに特化した計算を担う回路を内部に含むものもあります。このように CPU と GPU を合わせた製品は APU とも言われます。