19.2.2. 文献データベースの使い方
文献データベースは、キーワードや著者名、引用関係などをもとに文献を探し出す際に利用します。例えば、題名や内容に特定のキーワードを含む書籍や論文、新聞記事などを検索することができます。また著者名をもとに書籍や論文を探したり、ある論文が引用している論文や、逆にその論文を引用している論文を知ることもできます。文献データベースは、レポートや論文などの参考文献を探す際に大いに役立つはずです。
文献データベースの使い方については、GACoS 内にある
文献入手ガイド のページに詳しい資料がたくさんあります。たとえばこのページで見られる「ネットでアカデミック」の冊子は非常に参考になります。ぜひ一度は目を通してみてください。また、総合図書館や駒場図書館をはじめとして各図書館・図書室がデータベースの使い方について講習会を開いています。文科の 1 年生の方は基礎演習の時間に受講することがあるかもしれません。また数理科学研究科図書室や経済学図書館をはじめとする専門的な図書室では、それぞれの分野に特化した講習会を行っています。これらの講習会の日程は GACoS 内の
情報検索ガイダンス のページや各図書館・図書室のウェブサイトで確認できます。積極的に活用しましょう。
GACoS の使い方 #
GACoS は「文献データベースのデータベース」です。GACoS には東京大学で利用可能な文献データベースがほとんど登録されており、分野や資料タイプによって適切な文献データベースを検索することができます。どのデータベースを調べて良いか分からないときは、まず GACoS を使うと良いでしょう。
たとえばこのページで資料タイプを「特許」、主題を「技術・工学・数学」、本文の言語を「日本語」として検索すると、「日本語で書かれた技術・工学・数学に関する特許のデータベース」がヒットします。
検索結果を見て適切なデータベースがあるかどうか探しましょう。データベース名をクリックすることで、それぞれのデータベースのサイトへジャンプできます。
文献データベース #
文献データベース使い方の一例として、科学分野で良く用いられる
Web of Science を用いた検索方法を説明します。文献データベースには Web of Science 以外にも様々な種類がありますが、基本的にはどのデータベースも似たような方法で使えるはずです。
次の図が Web of Science のトップページです。
ここのを入力して検索ボタンを押せば、検索することができます。たとえばトピックの欄に “superconductor” と打ち込み、さらに 2 段目に “shapiro step” と打ち、2 段目の「著者名」のタブを「トピック」に切り替えて検索してみます。するとこれら 2 個のキーワードに関する文献が表示されます。
このようにして興味のあるキーワードに関連する文献を調べることができます。
Google Scholar #
文献データベースとは違いますが、Google は
Google Scholar というサービスを提供しています。Google Scholar を使うと、学術雑誌や書籍を横断して文献を検索することができます。
次が Google Scholar のトップページです。
検索の仕方は Google と全く同じです。例えば Edward Witten と検索すると、関連する文献が引用数の多い順に表示されます。各項目をクリックすることで、文献についてのより詳しい情報が得られます。
最初の 2 項目を見ると分かりますが、Google Scholar では論文と書籍の両方が検索対象になっています。もっとも、世の中に存在する全ての文献が検索対象とされているわけではありません。この点には注意する必要があります。
文献の全文をオンラインで入手できる場合、検索結果の右側にリンクが表示されます。たとえば Full text@UT のボタンを押すと東大付属図書館のページにジャンプし、全文が置いてあるウェブページへのリンクが表示されます。また “arxiv.orgの[PDF]” などのリンクがあれば、クリックするだけで全文の取得ができます。